APSS 2.3 リリース ノート


新しいバージョンでは以下の事柄が可能です
  • 導波路モジュールで屈折率情報の修正が行われたとしてもメッシュ設定は保たれます。設計者が複雑な構造の材料を修正する時などに有益です。

  • 導波路モジュールで結果を表示するフィールド分布のウインドウに構造表示も行います。計算結果のフィールドがある領域に閉じ込められているのかを判断するときに有益です。この表示の改善で、デバイス性能に対する理解が深まり閉じ込めを見ることでどこで損失が生じているのかの判断にもなります。この機能はAWG構造やスキャンモードではサポートされていません。但し、将来計画はございます。

  • 導波路モジュールで閉じ込め率、モード結合の計算が可能です。レーザなどの応用ではある領域の光閉じ込め率の計算が有用です。モード結合の計算は回折格子デバイス応用に重要です。

  • デバイスモジュールで、S字曲がり導波路、楕円を含む円弧の導波路などではシルンドリカルBPMを用いて精度を確保していました。従来、Sパラメータ計算のみをサポートしていましたが、フィールドの計算が有効になりました。

  • 導波路モジュールでの固有値(等価屈折率)探索を高い値から低い値へのスキャンが可能になりました。カットオフ近傍での導波路モードを見つけるのに有効です。

  • レイアウトファイルをGDS-IIフォーマットで出力する際の時間の高速化、エキスポートファイルサイズを小さく改善しました。特に、AWGなど大規模構造では有効です。

  • 3次元構造を作成する際に、重なりを有するような幾つかのadd-on shapeをサポートします。リング共振器とバスラインの成長軸方向の重なり、3D PBG構造などより複雑な3次元構造での解析が可能になりました。

  • add-on shapeを拡張しました。本バージョンから、垂直方向のテーパーを有するスポットサイズ変換器や偏波回転デバイスなどより複雑な形状に対応が可能となりました。add-on shapeのパラメータは一般的に関数記述が可能です。

  • ユーザ定義の入力ファイルを入力ポートに印加してPBGデバイスの解析が可能になりました。

  • 全てのデバイスシミュレーションで斜めの入力ポートの使用が可能になりました。